こりとうつ

こりとうつ
ウエルネスアカデミー理事 青樹和夫
2016/7/1
うつ病は近年著しい増加傾向にあり、様々な取り組みがなされてきておりますが、充分な成果が上がっているとはいえません。
そこで新たな解決策を考えてみたいと思います。それは従来の心(脳)の不調から体の不調へ迫るという手法から、体の不調から心(脳)の不調へ迫るという手法です。
まだうつ病に有効とは知られていませんが、解決に確実に近づく方法があります。 これまでは心の問題としての方法論や治療が全てでした。つまり心(脳)の治療から体の不調にも迫るという方法で、休養や投薬等が中心になっていました。
従来の考え方や方法では、ほぼその全てをいわゆる医師等の専門家にゆだねるしかありませんでした。これを逆にすると体から迫り心(脳)の不調を改善するという考え方と方法になり、解決に向けて様々な方策が可能となります。
従来の方法を否定するのではなく、並行して行うものです。この取り組みでは、変化や効果がすぐに表れ、またそれを確認することができます。より早い確実な復帰と、予防に向けても効果を発揮することができます。
これまでは、筋肉のこりには一切焦点があてられてきませんでした。
実は筋肉のこり(特に首、肩、背中の筋肉のこり)がうつ病を患う人に共通にみられる症状です。首肩背中をはじめ全身に及ぶ筋肉のこりを解消すると、気分障害、意欲や作業能力の低下、睡眠障害、食欲不振、便通障害等、うつ症状の改善に著効をもたらします。
こりの原因としては、ストレス、画面のあるもの(テレビ、携帯、パソコン、ゲーム機等)の長時間視聴や作業、悪い作業姿勢、職場環境、仕事内容、職場の人間関係、長時間労働、運動不足、偏った食生活、家庭の問題、金銭問題、不安や心配など様々です。
これらの要素についてチェックし、改善をしなければ、うつ病の根本的な問題の解決にはなりません。筋肉の状態が改善すれば心(脳)や身体の状態も飛躍的に改善します。